外科 鼠経ヘルニアについて

鼠経ヘルニアについて

このような症状はありますか?

  • 陰嚢がはれている
  • 下腹部が張っているような感じがする。
  • なんとなく下腹部に違和感がある。
  • 足の付け根に柔らかいふくらみがある。
  • 手で押さえたり横になるときえる。
  • これらの症状がだんだん強くなってきている。

いわゆる『脱腸(だっちょう)』かもしれません。(おしりのいぼ痔や直腸脱も同じく「だっちょう」といわれていますが、まったく別の病気です)
日常よくみられる疾患の一つです。足の付け根(鼠径部といいます)が膨らんでくる病気で、おなかの筋肉が腹圧に負けて発症するのが一般的です。比較的高齢の男性に多くみられますが、ウェイトトレーニングや激しい運動(高い腹圧がかかるような運動)を行う若い方にもみられます。

鼠径部ヘルニアには3つの種類があります

鼠径部ヘルニアの症状

出っ放しで引っ込まなくなる嵌頓(かんとん)という状態になってしまうと、腸などの内容物が壊死し、大きな緊急手術(腸管を切除するなど)が必要になる可能性があります。
また風船と同様に、圧がかかるほど、それとともに大きくなってしまいます。

構造上の問題であり、治療は手術以外にありません。手術ではメッシュといわれる人工物を留置し、おなかの壁を補強します。当院では、異物感の少ない新しいタイプのメッシュを使用しています。

手術方法は大きく分けて鼠径部切開法(下腹部に3-5㎝ほどの傷で手術を行います)と腹腔鏡法に分かれます。両者には一長一短があります(下表)。前立腺の手術による治療後や抗血栓治療を継続しなくてはいけない方は鼠径部切開法で行っています。麻酔法は基本的に全身麻酔ですが、患者さんの状況により使い分けており、鼠径部切開法は脊椎麻酔(下半身の麻酔)でも可能です。
近年、鼠経(そけい)ヘルニアにも腹腔鏡手術が行われるようになってきました(TAPP法)。従来の鼠経法に比べ、傷が小さく、術後の痛みも少ないため早期の社会復帰が可能です。
また、おなかの中から観察するため、外からわからないような小さなヘルニアを同定できることもメリットの一つです。合併症の有無、おなかの手術歴の有無、ヘルニアの大きさなどを考慮し術式を決定いたします。

鼠径部切開法か腹腔鏡法か

※入院期間および金額は概算となります。入院日数や検査等の内容により医療費は変動します。
室料差額等も上記金額に含まれておりません。

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